集客しても売れないのはなぜ?広告より先にやるべき、サイトの整え方と計測の準備

ここまでの3回で、ゴール(第1回)、お客様像(第2回)、選ばれる理由(第3回)という土台がそろいました。いよいよ実践編ですが、ここで多くの方が「よし、広告を出そう」「SNSを始めよう」と集客に飛びつきます。実は、その前にやるべきことがあります。
穴の空いたバケツに、いくら水を注いでも溜まりません。サイトに問題があれば、お金をかけて集めたお客様も、どんどんこぼれ落ちていきます。しかも、測るしくみがなければ、こぼれていることにすら気づけません。

広告費だけが流れていき、広告が悪かったのかサイトが悪かったのかも分からない。これが、順番を逆にしたときに起こることです。
逆に先に整えておけば、同じ来客数でも成果が2倍、3倍に変わることも珍しくありません。家を建ててから、お客様を招く。当たり前のようで、Web集客ではよく順番が逆になってしまうのです。
今回やることは、次の2つです。
- お客様の「受け皿」になるサイトを整える
- 結果を数字で測れる状態にしておく
順に見ていきましょう。
【1】受け皿を整える・7つのチェックポイント
お客様がサイトを開いてから申し込むまでを、順にたどっていきます。
1.開いて3秒で「誰の・何が・どう良いか」が伝わるか
お客様はページを開いて数秒で「読むか、帰るか」を判断します。最初に目に入る画面に、次の3点が入っているか確認しましょう。
- 誰に向けたものか(お客様が自分のことだとわかる)
- 何を提供しているのか
- 選ぶ理由は何か(第3回で作った選ばれる理由)

土台づくりで決めたお客様像と選ばれる理由が、ここでそのまま活きてきます。なお、おしゃれだけど何のサイトか分からない、はよくある失敗です。デザインは「伝わりやすさ」のためにあります。
2. お客様が知りたいことに、答えが用意されているか
第2回で「申し込むまでの4段階」を整理しました。お客様は「知る → 興味を持つ → 比較検討する → 申し込む」と進みます。あのとき表の右端に書いた「必要なもの・後押し」を、今度はサイトの中に用意していきます。
- 知る:自分に関係がありそうか → 悩みへの共感の言葉
- 興味を持つ:これで解決できるのか → 解決策の説明、良くなった例
- 比較検討する:他とどう違うのか、いくらかかるのか → 選ばれる理由、料金、お客様の声
- 申し込む:ここにしよう。不安はないか → よくある質問・保証、かんたんな申し込み

この4つは、1枚のページに上から順に並べても、ページを分けて受け持たせても、どちらでもかまいません。大事なのは、順番よりも「抜けがないこと」と「次に進む道がついていること」です。
というのは、お客様は自分の興味のあるところから読むからです。トップページから順に読むとはかぎらず、料金のページやブログ記事が、最初に目にする場所になることもあります。ですから、お客様が最初に目にする場所がどこであっても、次の3つが成り立つようにしておきます。
- そのページだけを見ても、何をしている会社(お店)かが分かる
- 次に知りたくなることへの案内がある(料金を見た人には「お客様の声」や「よくある質問」など)
- その場の内容に合った行動ボタンがある
逆に、伝えたいことを全部詰め込むのは避けましょう。情報が多いほど、いちばん大事なメッセージは埋もれます。お客様が申し込みを決めるのに必要なことに、しぼってください。
3. 信頼できる証拠と料金がそろっているか
初めて訪れた人にとって、あなたのサイトは「知らないお店」です。不安を解消する材料を用意しましょう。
- お客様の声、利用した例、施術や仕上がりの前後の写真
- 実績の数字(累計〇件、創業〇年、リピート率〇%)
- 代表者・スタッフの顔写真とあいさつ
- 料金をはっきり書く(料金がわからないは、帰られてしまう大きな原因です)
- 会社概要やプライバシーポリシーなどの基本情報

4. 申し込みボタンは分かりやすく、押しやすいか
「問い合わせる」「予約する」「資料を請求する」といった、行動をお願いするボタンについてです。
- お客様が「申し込みたい」と思った瞬間に、探さずに見つかること
- 文字は「送信」ではなく「無料で相談してみる」など、押した後の得が伝わる言葉にする
- いちばん押してほしいボタンは、他のボタンより目立たせる

5. 入力フォームは、最後まで進めてもらえるか
せっかくボタンを押してくれたのに、入力の途中でやめられてしまうのは、非常に多い失敗です。
- 入力項目は必要最小限に(項目が1つ減るだけで、完了する人が増えます)
- どこが必須かをはっきり示し、入力ミスはその場でわかりやすく伝える
- スマホでの入力しやすさを、実際に自分のスマホで確認する

6. スマホで気持ちよく見られるか
多くの業種で、お客様の半分以上はスマホから来ます。パソコンできれいに見えても、スマホで「文字が小さい」「ボタンが押しにくい」「電話番号を押しても発信できない」となっていないか、必ず自分のスマホで確認しましょう。

7. ページの表示は速いか
ページが開くのが遅いほど、表示され終わる前に帰ってしまう人が増えます。写真のサイズが大きすぎるのが、よくある原因です。Googleが提供する無料のチェックツールで、自社サイトを測ってみましょう。

【2】測れる状態にしておく
第1回で「目印を決めても、測れなければ意味がない」とお伝えしました。その準備を、ここで済ませてしまいましょう。
急いでほしい理由があります。計測は、入れる前のデータをさかのぼって取ることができません。集客を始めてから「先月と比べたい」と思っても、そのときにはもう手遅れです。1日でも早く入れた人が得をします。
入れるのは、Googleが無料で提供している次の2つです。
- Google アナリティクス
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サイトの中で何が起きたかがわかります。何人来たか、どこから来たか(検索・SNS・広告・直接など)、どのページが見られているか、何人が問い合わせや購入をしたか。
- Google サーチコンソール
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検索結果でどう見られているかがわかります。どんな言葉で検索されて表示・クリックされたか、検索結果で何番目に出ているか。

いちばん大事なのは「成果の計測」の設定
この2つを入れただけでは、いちばん肝心な数字は測れません。「問い合わせ完了ページにたどりついた」「予約ボタンが押された」といった出来事を“成果”として登録する設定が、別に必要だからです。
第1回の式「成果の数=来た人数×成果につながった割合」でいえば、この設定が抜けていると、来た人数はわかるのに、成果の数だけがずっと空欄のまま、ということになります。導入のときに、必ずセットで済ませてください。
設定の手順そのものは、ここでは省きます。少し専門的な作業ですが、やり方はAIに聞くか、検索すれば出てきます。人に頼む場合は、サイトの制作会社や詳しい人に「アナリティクスとサーチコンソールの導入と、問い合わせ完了の計測設定をお願いします」と、このまま伝えれば通じます。もちろん当社でも対応できますので、お気軽にご連絡ください。
溜まった数字の読み方や、月々の振り返りのしかたは第7回で解説しますので、今は「測れる状態にする」ところまでで大丈夫です。
すでにサイトがあるなら、「現在地」を把握しておく
既にサイトがあって、アナリティクスも入っている。そんな会社さんは、集客を始める前に、今のサイトの実力をざっくり把握しておきましょう。リフォームの前に、家の現状を調査するのと同じです。直近2〜3ヶ月の数字で、次の3つだけ確認してみてください。
- 1.今、月に何人来ているか
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これがあなたの「スタート地点」です。集客を始めた後、増えたかどうかを比べる基準になります。
- 2.どこから来た人が、成果になっているか
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「実は検索から来た人ばかりが成果になっていた」とわかれば、次回の集客方法選びで検索対策を優先する、という判断材料になります。
- 3.来た人のうち、何人に1人が成果になっているか
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第1回の式「成果の数=来た人数×成果につながった割合」の、後半の数字です。たとえば月300人来て問い合わせが1件なら、300人に1人。この割合が極端に低いなら、集客でお金を使う前に受け皿を直すほうが先、と判断できます。
この3つがわかると、「人を集めるのが先か、受け皿を直すのが先か」という最初の大きな分かれ道を、勘ではなく数字で選べるようになります。
まだサイトがない・計測を入れたばかりで数字がない、という場合はこの確認は飛ばして構いません。今日から数字が溜まりはじめるので、数ヶ月後の振り返り(第7回)から活きてきます。

受け皿と計測は、集客の「前」に
今回のポイントを整理します。
- 集客の前に受け皿を整える。穴の空いたバケツに水は溜まらない
- 最初の画面・知りたいことへの答え・信頼の証拠と料金・申し込みボタン・入力フォーム・スマホ対応・表示速度の7つを点検する
- お客様は途中から入ってくる。どこから読み始めても「何の会社か・次にどこへ行けばいいか・どう申し込むか」が分かる状態にしておく
- アナリティクスとサーチコンソールを入れ、「成果の計測」の設定まで済ませておく
- すでにサイトがあるなら、「何人来て・どこから成果になり・何人に1人が成果か」の現在地を確認する
最後にひとつ。受け皿は、一発で正解にたどりつけるものではありません。公開してからデータを見て直し続ける前提で、まず出すことが大切です(直し方は第7回・第8回で扱います)。
受け皿が整い、測れる状態になりました。これでようやく、安心してお客様を招ける状態です。次回はいよいよ、SNS・広告・検索対策などの中から、自社に合った集客方法を選んでいきます。
→ 第5回「SNS?広告?検索?自社に合った集客方法の選び方」へ続く